事務所通信 平成21年11月号掲載
不況に伸び、好況に伸び、ゆくところ不可ならざるはなし、という経営を
 今年の経営研究会は「不況に克つ12の知恵」松下幸之助著を基本教材として続けてきました。まもなくこのシリーズは終了しますが、今月はその松下幸之助氏の言葉を紹介します。

本当は商売は難しいものではない。易しいものを難しくしている。私が商売を始めたときは、相談しながら物をつくり、値をつけ、売った。今は勝手に売れるものと決めて売り、返品され、問題を起こし、利益を減らしている。商売というものは、本来儲かるものであり、売れるものである。今の松下は、他のどこにも負けない力を持っているのに、皆が自信なげに小さな声でぼそぼそ話をしているような状況である。不況に伸び、好況に伸び、ゆくところ不可ならざるはなし、という経営が出てこなければいけない。
 自分の精神が躍動するという時期は、一生は続かんにしても、ある時期そしてある程度のことは誰にでも必ずある。そういう時には、夢の中にもテレビが出てくる、ビデオが出てくる。そんなことは当然である。夢にも出ずして成功などできるはずもない。
 困難な時こそ働き甲斐がある。そう考え、年を忘れてやってほしい。今の時代は功名手柄を立てやすい戦乱の時代である。乱世だと思う。この乱世にどう取り組むか、乱世でどう働くか。形にはまった常識的考えはいかん。
                           1975年7月 臨時経営研究会にて(80歳)

 今まさに乱世ですが、不況の中でもマーケットが求めているものは必ずあるはずです。それが夢にまで出てくる経営をしなければなりません。


                            所 長  須 田 幸 英
                               事務所通信 11月号掲載
トップページへ 所長の一言トップページへ